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グローバルユニオン

No.17/2003
■世界海運概況
 

世界上位50カ国の船腹量


下表は、2001年12月31日現在の上位50カ国の登録船舶を示す。100総トン以上の船舶を含む。
出典:ロイド海運統計
*は便宜置籍国を示す。このリストに入っていないが、ITFが便宜置籍国に指定しているその他の船籍国は以下の通り:
バルバドス、ボリビア、ビルマ、コモロ諸島、赤道ギニア、ドイツ国際船籍(GIS)、ジブラルタル、ホンジュラス、ジャマイカ、レバノン、モーリシャス、サントメ―プリンシペ、スリランカ、トンガ。
順位   隻数 総トン数
(単位:100万トン)
2001年度中の
増加率(%、GT)
平均
船齢
1 パナマ* 6,245 122.4 7 16
2 リベリア* 1,566 51.8 0.7 12
3 バハマ* 1,312 33.4 6.2 16
4 ギリシャ 1,529 28.7 8.6 23
5 マルタ* 1,421 27.1 -4 19
6 キプロス* 1,407 22.8 -1.9 16
7 シンガポール 1,729 21 -2.1 11
8 ノルウェー
(NIS第2船籍)
762 19 1.7 16
9 中国 3,280 16.6 0.9 21
10 日本 7,924 14.6 -4.5 13
11 香港 646 13.7 33.9 12
12 マーシャル諸島* 360 11.7 20.3 14
13 米国 5,824 10.9 -1.8 23
14 ロシア 4,727 10.2 -2.3 21
15 イタリア 1,476 9.7 6.7 21
16 セントビンセン
トーグレナディン*
1,318 7.1 0.7 23
17 インド 1,018 6.7 0.4 17
18 デンマーク
(DIS第2船籍)
472 6.6 3.7 17
19 韓国 2,426 6.4 3.2 19
20 ドイツ 906 6.3 -3.9 18
21 マン島 275 6.1 11.5 10
22 フィリピン 1,697 6 -13.9 24
23 英国 1,462 6 9 21
24 トルコ 1,146 5.9 1.1 24
25 オランダ 1,337 5.6 8.5 15
26 バーミューダ* 121 5.3 -7.6 16
27 マレーシア 882 5.2 -2.3 16
28 アンティグ
アーバーブーダ*
840 4.7 10.9 12
29 台湾 656 4.6 -9.2 21
30 イラン 389 3.9 -6.9 20
31 ブラジル 475 3.7 -3.2 22
32 インドネシア 2,528 3.6 6.8 24
33 ノルウェイ 1,601 3.6 -8.3 26
34 フランス領
南極圏島嶼
108 3.1 -2.7 10
35 スウェーデン 578 3 2.5 30
36 カナダ 875 2.7 2.6 28
37 クウェート 200 2.3 -5.1 23
38 ケイマン諸島* 144 2.1 14.3 16
39 カンボジア* 564 2 37.9 26
40 オーストラリア 622 1.9 -1.3 19
41 ベリーズ* 1,516 1.8 -18.8 23
42 タイ 568 1.8 -8.9 24
43 スペイン
(カナリア諸島)
200 1.6 241.5 17
44 フィンランド 284 1.6 -1.5 29
45 バヌアツ* 316 1.5 8.5 17
46 ルクセンブルク 68 1.5 36.2 9
47 ウクライナ 838 1.4 -9 22
48 フランス 699 1.4 -6.4 19
49 エジプト 364 1.4 0.3 23
50 オランダ領
アンティル諸島*
176 1.2 1.2 13
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世界船腹量に占めるFOCの比率増大

2002年初頭における世界最大の船籍国は、パナマ、リベリアおよびバハマ―すべてFOC指定国―で、これら3カ国の順位は一年前と変わっていない。
第4位はギリシャで、第5位のFOC船籍国マルタと入れ替わった。伝統的なFOC国であるキプロスは、第6位である。
2001年の世界船腹量は、3%の増加を示したが、船舶所有者は多くの大型船を海外に登録したため、FOC船腹量は4.3%の拡大となった。
ギリシャの船舶所有者は、世界最大の受益船主の地位を維持し、日本、ノルウェー、米国がこれに続いている。すべての主要海運国は、多数の便宜置籍船を運航する受益船主国である。
米国の船舶所有者は、所有船舶の78%を外国籍としているが、その大部分がFOCである。最大の海運国20カ国のリストでは、日本、スウェーデンおよびサウジアラビアに次いで米国は第4位である。対照的なのはインド船主で、所有船舶の僅か13%を海外に登録しているにすぎない。イタリア船主の場合は、34%となっている。
カンボジアのFOC船隊も、高率の海難事故や港湾国管理(ポートステート・コントロール)のパリ覚書(MOU)に基づいて多数の船舶が抑留されているにもかかわらず、2002年度に38%の増加を続けている。カンボジア船舶は、ボリビア、ホンジュラス、レバノン、トンガおよびベリーズのFOCフリートとともに、パリMOUの事務局によって「高度の危険性」を有していると評価された。
トンガは、最高の登録船舶の増加率を達成したが、トンガに登録された船舶は平均船齢31年の老朽船であり、良好な状態にあるとは考えられない。ITFがトンガ船籍をFOCに指定して間もなく、トンガ船籍のフリートには余りに多くの問題があるとして、トンガ政府は新規登録の中止を決定した。
世界の100総トン(GT)以上の船舶の合計隻数の23%がFOC船となっているにすぎないが、パリMOUによって抑留された船舶(隻数)の実に半数以上(57%)がFOC船である。
主要実質船主国 2001年1月1日現在

国名 自国籍
船隻数
外国籍
船隻数
合計
隻数
合計重量
トン数
(DWT)
外国籍
船腹量
(GT)
世界船腹量に
占める割合
(GT)
ギリシャ 785 2,476 3,261 143,107,034 69.6 19.1
日本 781 2,150 2,931 98,733,950 84.6 13.2
ノルウェー 907 791 1,698 60,040,909 53.8 8
米国 508 890 1,398 44,734,763 78.1 6
中国 1,617 599 2,216 40,733,770 45.2 5.4
香港 166 385 551 35,701,571 74.6 4.8
ドイツ 467 1,640 2,107 32,872,646 77.4 4.4
韓国 473 430 903 25,665,219 70.4 3.4
シンガポール 476 280 756 20,632,147 37.8 2.8
英国 407 432 839 19,316,035 56.8 2.6
台湾 162 359 521 18,867,133 61.8 2.8
デンマーク 418 318 736 18,123,637 56.2 2.4
ロシア 2,190 349 2,539 16,065,933 46.7 2.1
イタリア 502 129 631 13,215,660 34.1 1.8
インド 358 52 410 11,859,828 12.9 1.6
サウジアラビア 59 69 128 10,498,021 90 1.4
スウェーデン 168 194 362 10,342,293 85.5 1.4
トルコ 452 103 555 8,829,555 12 1.2
ブラジル 161 19 180 7,796,085 28.1 1
イラン 166 2 168 7,160,988 1.2 1

注:1,000総トンまたはそれ以上の船舶。表は、重量トン(DWT)による配列。
出典:UNCTAD(国連貿易開発会議)2001
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急成長するフリート(2001年12月31日現在)

国名 隻数 船腹量
(GT)
増加率
(% : GT)
トンガ* 165 337,622 1233.5
ジャマイカ* 7 23,111 533.7
サモア 7 9,655 295
スペイン (カナリア諸島) 200 1,630,353 241.5
コモロ* 11 53,801 170.8
イエメン 44 73,757 160.8
グルジア 201 276,645 133.3
ファロー諸島 137 169,511 116.7
トーゴ 14 8,107 64.6
セイシェル 25 33,971 57.1
カンボジア* 564 1,996,738 37.9
ルクセンブルグ 68 1,469,208 36.2
ウォリス・フトナ諸島 7 183,038 35.6
ジブラルタル* 79 816,323 35.2
香港 646 13,709,660 33.9
バーレーン 121 338,091 31.9
ベネズエラ 268 872,187 30.8
エリトリア 12 20,686 30
トリニダード・トバゴ 67 26,593 23.2
アイルランド共和国 193 300,289 21
マーシャル諸島* 360 11,718,971 20.3
スイス 24 501,975 16.9
ケイマン諸島* 144 2,053,934 14.3
カザフスタン 21 13,096 14.1
タークス・カイコ諸島 6 1,095 12.3
マン島 275 6,057,118 11.5
アンチグア・バーブーダ* 840 4,688,330 11
サントメ・プリンシペ* 64 190,428 9.9
トルクメニスタン 41 45,693 9.4
英国 1,462 6,029,066 9

出典:ロイド海運統計
*印は、FOC船籍国
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船籍国別消失船舶隻数(2001年)

国名 消失隻数 消失総トン数
パナマ* 15 138,211
キプロス* 8 178,523
セントビンセント* 8 32,902
カンボジア* 7 21,182
マルタ* 5 58,114
トルコ 5 4,654
シリア 4 4,853
ノルウェー 4 3,198
シンガポール 3 136,927
韓国 3 27,276
ロシア 3 10,604
ベトナム 3 8,974
ベリーズ* 3 7,059
サントメ・プリンシペ* 3 6,557
バハマ* 2 41,183
ギリシャ 2 35,865
中国 2 6,794
日本 2 5,955
タイ 2 5,128
ホンジュラス* 2 4,853
バルバドス* 2 3,291
ブルガリア 1 43,265
リベリア* 1 9,326
リトアニア 1 5,707
インド 1 2,158
ベネズエラ 1 1,583
アンチグア・バーブーダ* 1 1,518
フィリピン 1 1,479
レバノン* 1 1,477
エクアドル 1 835
ウクライナ 1 790
エストニア 1 556

出典:ロイド海難統計2001年。
注:漁船は除外されている。
*印は、FOC船籍国。
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主要便宜置籍船フリートの実質船主国籍(2001年1月1日現在)

  総船腹量に占める割合(GT)
国名 パナマ リベリア バハマ マルタ キプロス
ギリシャ 11.7 14.5 19.1 62.5 71.3
日本 42.5 7 1.5 1 0.9
米国 1.8 8.8 24.4 1.3 0.1
香港 10.1 3.1 1.8 1.5 0.1
ノルウェー 2.8 8.2 21.9 9 0.9
英国 5.5 4 0 0.8 0.6
韓国 9.9 1.7 0 0.1 0.3
スウェーデン 0.4 1.8 2.3 0 0
ドイツ 0.4 15.7 0.2 1.5 11
サウジアラビア 0.1 8.8 4.9 0 0
台湾 5.1 1.3 0 0 0
シンガポール 1.3 3.9 1.4 0 0.1
デンマーク 0.2 0.3 0.9 0.1 0
ロシア 0 6 0 2.1 4.6
スイス 1.6 1 0.9 3.5 0.2
イタリア 0.2 0.9 1.4 3.3 0
ベルギー 0.3 1.4 4.5 0.1 0.2
フランス 0.2 0 0.9 0 0
スペイン 0.2 0.1 1.8 0 0.4
モナコ 0.3 0.8 1.5 0.9 0
オーストラリア 0.3 0.7 0 0 0
その他 4.7 8.8 9.8 12.1 9.2

出典:UNCTAD海上輸送報告(2001年)
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2000年度の主要国の月間賃金比較表(US$)
(時間外手当および有給休暇手当を含む)

国名 船長 機関長 二等航海士 AB船員
クロアチア 7,000 6,900 2,300 1,250
ギリシャ 6,450 6,380 3,610 2,170
オランダ 7,800 6,500 4,250 2,700
ノルウェー 10,000 8,300 6,400 4,000
ポーランド 4,800 4,500 2,900 1,400
英国 8,500 8,050 5,100 3,100
中国 2,965 2,700 1,670 930
インド 5,100 5,000 2,600 1,250

出典:ドルーリー船舶運航経費概要と予測、2001年版。
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船舶査察と拘留(1999-2001)

  査察隻数 拘留隻数
 
危険度の極めて高い船籍国
アルバニア 85 44
ボリビア* 63 33
サントメ・プリンシペ* 98 101
ホンジュラス* 283 101
アルジェリア 201 68
レバノン* 251 83
グルジア 114 37
カンボジア* 698 196
シリア 407 108
トルコ 2,253 548
ベリーズ* 433 104
リビア 87 24
トンガ* 30 10
ルーマニア 186 46
モロッコ 194 43
 
危険度の高い船籍国
セントビンセント* 2,213 378
エジプト 228 40
 
危険度がやや高い船籍国
ウクライナ 790 116
 
危険度が中程度の船籍国
マルタ* 4,934 527
パナマ* 5,004 525
インド 239 31
キプロス* 4,167 397
アゼルバイジャン 124 15
ブルガリア 310 32

出典:PSCパリMOU・2001年次報告書
*印:便宜置籍国(FOC)
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