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グローバルユニオン

2010年04〜06月 第39号
■大会までのカウントダウン
 
大会までのカウントダウン

第42回ITF大会は、今年8月にメキシコシティで開催される。そこで代議員がどんなことを期待できるかを、いくつかピックアップして紹介する。

世界中から約1,200人の労組活動家が、今年8月にメキシコに参集する。討議や決議が行われ、明確な展望と共通の価値を持った労組間で連帯が結ばれる。
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ITF大会について

デビット・コックロフト書記長が、これまでの大会から画期的な出来事をいくつか選んだ。

大会初の試み
1994年にジュネーブで開催された大会では、初めて女性総会を開いた。様々な分野から、多くの人が初めて参加した。
最近ロンドンで開催された女性総会では、1994年以来、我々が検討してきた問題が主要テーマとなった。最初の女性総会に参加した多くの女性は、現在、自らの実力で、重要な労組の指導者となっている。
また、1948年にオスロで開催された大会の写真を見ると、参加者の多様性は小さく、その点からもITFの進歩を見てとることができる。
今年の大会でのITFの初の試みは、青年および気候変動への活動の重要性を反映し、それらをテーマにした行事を催すことである。
気候変動は、交通運輸業界が直面する重要な課題の1つであり、労働者は、次に何が起こるかについて話し合う議論の場に参加すべきである。青年の参加は、この活動や我々が実行するあらゆることに、極めて重要である。
ITFは、現在、加盟組合の代表団に青年を含めるよう奨励しており、この大会を青年の比率が過去最高になるよう努力している。大会登録手続きに生年月日の記入をお願いしているのは、そのためである。

欧州を超えて
ITFが設立されてから最初の100年間、1980年のマイアミ大会を唯一の例外として、全ての大会が欧州で開かれてきた。
しかし、1998年以来、デリー、バンクーバー、ダーバン、そして今回のメキシコシティと、大会開催場所を欧州圏外で選んできた。これは、絶えずグローバル化する我々の活動の特徴を反映するため、という意図的な決定である。
そして、これらの開催地では、加盟組合から暖かい歓迎を受け、心から感謝している。

人々を団結させる
大会代議員の一部は、ITF活動にいつも深くかかわっているが、大多数はそうではない。従って、大会は、様々な産業、地域、経歴を持った労組活動家が人的つながりを深める機会でもある。これらの違いがあるにもかかわらず、大会参加者は、共通の基盤と目標を共有していることに気づくのである。
ときには、同じ国の出身労組が出会い、共有していることが多いことを発見する場合もある。加盟組合協議会を促進するとの決議は、1998年のデリー大会で強く打ち出された。また、ITFを通じて集まったことがきっかけとなり、合併した労組も、いくつかある。

テーマを見つける
デリー大会のテーマは、「連帯の動員」だった。ITFの目標は、一般組合員を労組活動に参加させることである。
かつての大会は、ITFの活動報告に関する討議で、もっぱら占められていた。テーマを紹介することによって組合員の会話の糸口となり、ITFの枠組みを超えた公式の場所で集まるきっかけとなることを望む。
今年のテーマは、「強力な組合と持続可能な交通運輸を」である。我々は、持続可能性という言葉のあらゆる意味において、つまり経済・環境面の持続可能性から労働運動を新しい発想や新人の参加によって活性化することの必要性までを包含して、今後の活動の展開を提起している。

これまでの大会テーマは、以下の通り:

1998年:連帯の動員
2002年:連帯のグローバル化
2006年:グローバルな組織化

スピーチの時間を短縮
労組活動家は、話好きである。それは、悪いことではない。しかし、かつての大会では、発言者が全体会議で長広舌を振るった。当然のことながら、約1,000人の出席者にとっては、長い1日となったことだろう。
1998年以来、全体会議でのスピーチ時間を制限するようになった。これは小さな事務的変更にすぎないかもしれないが、我々が達成できることに大きな影響をもたらした。1人1人の発言時間は短いが、より広く、より多くの声を聞くことができるようになったからだ。
大会のほとんどは、部会総会に費やされる。なぜなら、部会はITF活動の中核だからだ。全体会議は大会の初めと終わりに実施され、その間は盛りだくさんの予定が組まれている。
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言葉の壁を乗り越える

国際機関は、例外なく、言葉の壁を克服する効果的な方法を持たなければならない。ITF大会開催期間中は、特に大変な時期となる。約1週間、100カ国以上の国から約1,200人の代議員が集まり、さながら小宇宙を形成することになる。
ITFが、コミュニケーションにどれほど本気か?まず第一に、会議や書類を公用語である6カ国語に訳す国連を超える。メキシコシティでの第42回大会では、文書は7カ国語(英語、フランス語、ドイツ語、日本語、ロシア語、スペイン語、スウェーデン語)に訳される。一部の会議では、少なくとも、それに5カ国語(フィンランド語、トルコ語、韓国語、北京語、タイ語)を追加した言語に訳される。
しかし、大会は全体会議と総会だけではない。世界中の仲間と出会い、互いの経験を共有し、自分とは違った物事の対処の仕方を発見する機会でもある。強く、結束した労組になるためには、お互いの理解が不可欠であり、それは、お互いの言語がわからないときはなおさらである。
一対一のコミュニケーションを促進するため、ITFの小チームが、非公式の通訳サービスを提供する。

ミシェル・コサ

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メキシコについて

メキシコは、ITFの2010年大会の開催地として、ふさわしい場所だ。これは、メキシコの加盟組合から暖かい歓迎を受けられることだけが理由ではない。同国で交通運輸労組が直面している問題は、世界中の加盟組合の共感を呼ぶからだ。大会は、メキシコの加盟組合の力を示し、これらの加盟組織が単独ではないことを、使用者と政府に想起させることができる良い機会となる。

メキシコの交通運輸産業
メキシコの地理的な位置は、同国の交通運輸産業の展開の方向を決定づけている。メキシコは、南と西は太平洋、東はメキシコ湾、南東はカリブ海に囲まれている。港湾は76あり、海運業は重要な産業である。これらの港湾のうち、主要な港湾は4港である(メキシコ湾岸のアルタミラ、ベラクルスの2港、太平洋岸のマンザニーロ、ラザロ・カルデナスの2港)。この4港で、同国の貨物の60%を取り扱っている。メキシコの内陸は、シェラ・マドレ・オリエンタル山脈とシェラ・マドレ・オクシデンタル山脈が横断している。そのため、道路建設は困難で、コストのかかる事業となっている。大半の高速道路は有料である。
鉄道は1997年に民営化され、主に貨物輸送のために使用されている。国内輸送の大半は、民営化されたバス会社によって賄われている。町から町に移動したい人は、公共交通機関を利用している。首都のメキシコシティには、市営の地下鉄、高架線列車、郊外電車がある。グァダラハラにも、都市を結ぶ通勤用鉄道がある。またモンテレイには、地下・高架メトロがある。メキシコシティ国際空港は、年間2,100万人が利用する中南米最大の空港である。同国には、他にも1,000以上の空港があるが、そのうち舗装された滑走路が整備されているのは、200しかない。

労組の権利
企業または「御用組合」と、独立した労働組合との闘いは、特にメキシコで顕著である。ITFの加盟組合は、メキシコでの進歩的な労働運動の改革を主導している。
メキシコ、米国、カナダ間で結ばれた北米自由貿易協定(NAFTA)は、当該3カ国の労働者にマイナスの影響をもたらしている。使用者は、メキシコの安い労働力を利用し、そのために労働者の権利が損なわれている。この「ソーシャルダンピング」(人件費が安い国に雇用を移転する)は、世界中で蔓延している。決して、労働者の利益にはならない。
メキシコ経済は、今年7パーセント下落することが見込まれ、世界の金融危機の影響を最も強く受けた国の1つとなった。それがもたらす労働者や家族への影響は、明らかに組合に大きな課題を投げかけている。
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数字で見る大会

200,000
一晩で6カ国語に翻訳されるワード数(前回大会実績)

14
「グローバルな組織化」、「労組の権利」、「HIV/エイズ」をテーマに準備された作業部会の数

100
代議員を送る国の概数

50
大会開催中の通訳者の数、そのうちの40人が同時に仕事をする。
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2010年のITF大会に関する情報は、月刊の会報とともに、下記のURLをご覧ください。

www.itfglobal.org/congress2010
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INDEX
ごあいさつ
トランスポート・インターナショナルは、国際運輸労連の機関紙です。
最前線
労組、自然災害に対応
ITF加盟組織がハイチ、チリで救援活動
グローバルな組織化
それが実際に意味するところは?
船員の権利
海事労働条約(MLC)は労働者の権利にとって何を意味するか
組合がHIVとの闘いで世界の指導者たちにロビー活動を展開
ITF加盟組織は貢献できる
ラン航空での組織化
南米航空労働者の組織化キャンペーン成功の秘密
青年のグローバルな組織化
青年労働者が組織化を語る
大会までのカウントダウン
8月のITFメキシコ大会で期待できること
国際ドライバーのための国際的な組合加盟
国境を越えてドライバーに呼び掛ける
いかに我々は成し遂げたか
女性労働者がトーマス・クックに挑み、好条件の退職金を獲得
気候変動
南太平洋の船員を襲う
国際女性の日
2010年3月8日以降の活動
参考書籍
労組活動に役立つ出版物や報告書の紹介
紹介
全インド鉄道員連盟(AIRF)
 
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