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グローバルユニオン

2005年7〜9月 第20号
■コメント
 
変わるクルディスタン

イラク北部のクルディスタンに芽生えた労働運動についてビラル・マルカウィが報告する

同僚のケイレディン・ボスラと一緒にアンマンからバグダッド経由でアルビルに入った。サーブエア(25人乗りの航空機を2機所有するアメリカの航空会社)で2時間のフライトだったが、着陸に30分もかかった。保安上の理由から、高度23,000フィートの高さから、まるでヘリコプターのように15m2ほどの狭いスペースに着陸を命ぜられたためだ。
バグダッドに着陸後、荷物をいったん機体から運び出し、空港でパスポートにスタンプを押してもらってから、再び同じ機体に戻り、アルビルへと旅立った。アルビルには、クルディスタンTU(ナショナルセンター)のハンゴー・アブダラ委員長が迎えに来てくれることになっていた。
91年の湾岸戦争の後、クルド人の民兵組織「ペシュマルガ」がイラク軍をクルド地方から追い出し、暫定的な独立政府を樹立した。その後、アルビル州とスーレマニア州に別々の行政機構が誕生した。残念なことに両者の関係は悪く、94年には武力衝突にまで発展したが、両州のナショナルセンターの関係は設立当初から良好だった。
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表に出て

当時、組合指導者の多くは、日夜彼らを追い回すイラク軍から身を守るために山に隠れていた。しかし、フセイン政権が崩壊した今、6つの産業(交通運輸、繊維、公共サービス、機会、建設、農業)で労働者の組織化が始まった。
組織化が最も進んでいるのが交通運輸で、5つの組合に組織されている。(アルビル、ドホーク、ソラン、ケルクーク、スーレマニアに1つずつ。)現在のところ、タクシー、バス、トラック運転手しか組織されていない。鉄道はイラク戦争中に完全に破壊されてしまったし、アルビル空港は軍から民間に移管されたばかりで、未組織のままだ。
私がクルディスタンを訪問中に最も驚かされたのは、組合がここ数年間の困難な時期を経て力と能力をつけたことだ。労働者を代表し、力強く交渉しているほか、日常業務にも影響力を行使し始めている。クルディスタンの労働副大臣も最近、組合が運転手の抱える全問題を日常的にフォローしているとの認識を示している。
今回の訪問中にクルディスタン全土の職場委員会を訪問する機会を得た。そこでITFの世界的な活動を紹介すると、誰もが世界の出来事に大きな関心を示すとともに、クルディスタンに投資しそうな外国企業の情報を求めてきた。石油が豊富なこの地域も今や安全となり、多くの公有企業がまもなく民営化されると予測しているのだ。彼らが抱える問題の1つに言葉の問題がある。クルド人のほとんどがクルド語と若干のアラビア語しか話さず、英語は全く話さない。
しかし、彼らは市民として、また組合活動家として、大きな希望を抱いている。国際社会の一員として、より多くの教育を受け、他国の労働組合の仲間たちと経験を分かち合い、世界規模の連帯行動に一緒に参加することを強く願っている。「全ての国際組織がクルディスタンにやって来て、ここがいかに安全か、クルド人がいかに親切か、組合がいかに強力かを自分の目で確かめてほしい」と語ってくれた。
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ビラル・マルカウィはアンマン(ヨルダン)のITFアラブ事務所長
 
 
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