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2009年7〜9月 第36号 |
■今月のニュース |
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船員
HIV-エイズの新プロジェクト
HIV-エイズに関する船員の意識啓発を狙いとする新プロジェクトの活動計画がまとまった。
このプロジェクトは、海運産業におけるHIVと船員に関するグローバル・パートナーシップというもので、国連、NGO、労働組合、使用者等から8組織が参加している。4月にITF本部(ロンドン)で3日間にわたり開催された会議で、プロジェクトの戦略目標や、体制、資金、活動について計画が練られた。
このプロジェクトは船員が直接関与し、HIV感染や感染リスクの高い行動について国内的・国際的な意識を高めるとともに、船員がHIV-エイズに感染しやすい状況や構造的な問題について議論するものだ。例えば、港湾の診療所の医療サービスの質やアクセスの改善、使用者が職場に介入する方法について検討する。今年、フィリピン人船員を対象とする試験的なプログラムが開始される見込みだ。
ITFのHIV-エイズ・プロジェクト・コーディネーターのアジフ・アルタフ博士は、「このパートナーシップ・プロジェクトは、海運産業における協力強化を目指して、昨年11月に誕生した。新たに設置された事務局は急速に活動を広げ、今週、本プロジェクトが達成すべき目標やその方法について確認したところだ。HIV-エイズは船員の問題であるにもかかわらず、これまで、例えばトラック運転手と同じようには、扱われてこなかった。HIV-エイズに関する医学的・社会的対策の議論に貢献できる人すべてが一同に会し、知識や経験を分かち合うことが重要だ。このプロジェクトは、そのプロセスの大きな一歩といえるだろう」と述べた。
このプロジェクトの創設メンバーの1人である国際海運健康協会(IMHA)のネボサ・ニコリク会長は、「これまでのHIV-エイズ予防プロジェクトの経験から、代理店、労組、教育者等を結集する包括的なアプローチと協力体制が必要であることを確信している」と述べた。 |
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